この国の未来を考える

車券購入に上限を設ける。その2

前回、車券購入に上限を設けるという考え方の前提になる理由について書きました。基本的には「なるべく不幸な人々を出さない」ためにですが、もう一つとしてギャンブルの要素を減らす意味もあります。


ギャンブルの要素を減らした場合のメリットとデメリット

最近知ったことですがアメリカではサッカーの人気が高まっているそうです。バスケット・野球・アメリカンフットボール、そしてアイスホッケーも加えれば4大スポーツになるそうですが、それらに迫る勢いとか。理由を分析するつもりはないですが、一つ言えることはサッカー専門スタジアムを街中に作っていることが大きいようです。要は行きやすいだけでなく、至近距離で試合を観戦できるという魅力でしょう。さらに言えばサッカーを良く知らない人でも、スタジアムを覗いてみようかと思わせることに気を配っているとか。

ギャンブルではないオートレースにならない限り未来はないと何度も書きましたが、Jリーグと比較するつもりはありませんが、いわゆるサッカーくじ、totoについて考えてみる必要があると思います。

詳しく調べたわけではありませんが、当初のtotoは売上げが伸びず苦戦をしていました。色々と努力?をした結果、少しずつですが増えてきたと聞いていましたが、考えてみれば当り前で、純粋なファンであればサッカーを賭け事の対象にしたくないはずですし、サポーターであれば尚更で、自らが応援するチームの負けを予想したくはないでしょう。
totoの売上げが伸びなかった原因はサッカーファンが健全な証拠です。クラブ経営を支える意味での「くじ」なら購買意欲が出るかもしれませんが、ギャンブルとしての「くじ」ならサッカーファンであればあるほど買いたくはないはずです。

サッカーくじ、文部省の傘下にある日本スポーツ振興センターは「スポーツくじ」と呼んでいるようですが、スポーツくじの基本的な考え方は「宝くじ」のように広く小口の寄付を募るというものらしいです。ですから、通常のギャンブルのような当たり確率では販売しない形態を取っているとのこと。この方針というか理念(?)には賛成ですが、色々な問題も含んでいるので別途また書くつもりです。ただ賭博性を薄めるという意味では参考になると思っています。

ある競技を賭博の対象とした場合、売上げなども含めて一時的に成功することはあるでしょう。しかしそれは一過性の物であり、最初は物珍しさもあって多くの注目を浴びますが、その競技自体に魅力がなければ結局人々は去ってゆきます。ましてや賭博のみの興味なら、儲かる・当たるという要素が見出せなければ尚更です。

ギャンブルの要素を減らして競技自体の魅力を向上させ、さらには実施している場所に人々を呼び込むことができれば将来的な展望が見込めるでしょう。しかしギャンブルに特化した競技は射幸心を煽れば煽るほど、投票券を買った人々の経済的損失が多くなる可能性を否定できないと思います。
遥か昔から賭博で儲かるのは胴元だけと決まっています。それは現代でも変わりはなく、高度成長期ならば多少なりとも損失を取り戻す可能性があったかもしれませんが、今のような世の中ではほぼ不可能と言って良いでしょう。



車券購入上限制の具体的な形

例えば1日当たりの購入金額、または1レースに対しての金額、さらにはマイナンバーを利用した個人に対する金額など、実施可能かどうかは別にして方法としては色々あります。

一番現実的なのは1日当たりの購入金額でしょう。仮に1万円を上限としてその金額のプリペイドカードを発行します(購入)。しかし1人で何枚も買ったら意味がないので事前登録制は必須ですが、ただこの方法だと名前を借りてしまうと複数購入が可能になってしまいます。ですので、プライバシーの問題はありますがマイナンバーの利用が考えられます。ネット購入では個人を特定できますので上限を設けるのは簡単ですが、これも成りすまし、または名義借りの問題をクリアーしないといけません。

いすれにしても個人の購入金額を厳しく管理しなければならず、マイナンバーの妥当性には多少疑問を持っていますが、ギャンブル依存を出さないためには有効な方法であることは間違いないようです。

レース場で購入しようがネットで購入しようが、その金額を施行者に管理されている状態でのギャンブルはきっと窮屈に感じるでしょう。けれどもギャンブルではなく、実際に競技をしている選手たちを応援していると思えばどうでしょうか?
オートレースに限って言えば、ある選手の1着だけを買い続けるとか、ある選手の2着を総流しで買うなどです。車券の種類は単勝・2連単・2連複だけ。付け加えるなら2着限定車券、または3着限定車券などがあると面白いと思うのですが。

上記のような内容、さらには購入金額に上限があるのですから配当金が安くなるのは当然です。しかし、そうすることによってギャンブル性はかなり軽減できるはずです。要は一獲千金を排除することが大事なので、3連単・3連複またはモトロトなどは廃止の対象です。
このような車券ではつまらないと多くの人が感じるでしょう。けれども、できるだけギャンブル性を減らし、射幸心を排除するための方法が他に思いつきませんでした。
「そこまでしてオートレースを残す意味があるのか」と問われれば、正直返す言葉がありません。「ギャンブルありきのオートレースではないのか」という意見も、これまでの歴史を考えれば当然だと思えます。けれども、ギャンブルが持つ悪しき部分から目を背ける訳にはいかないと思うのです。



多くの人が集まれる場所でレースをすることの意味

オートレースが開催されてなくても集客できるようなスペースにすれば、という提案を以前にしました。そのためにはイベントの開催や常設のレストランやショップなどが必要になります。バンクの問題がありますが、競輪や自転車競技または他のモータースポーツを実施しても良いでしょう。
けれども、そのような空間であるなら様々な人々が訪れます。そうなるのが目的なのですから当然ですが、ここで大事なのは未来の大人(子供)たちが入っていることを考えねばなりません。

多くの子供たちが楽しむ場所で「ギャンブル」を見せて良いのでしょうか?


公営競技場への入場は許されても現行法では20歳未満の投票券購入は禁止されています。小学生ぐらいの子供を連れてレース場に来ている家族や親子を時々見かけますが、以前はそのような光景に何の違和感を持ちませんでした。しかし、正直どうなのでしょう。オートレースを観戦することに問題はないと思いますが、ギャンブル=オートレースという理解を子供ながらにしてゆくのでしょうか。ギャンブル=賭博という理解を、いったい何歳ぐらいで認識してゆくのでしょうか。

オートレーサーの多くが、子供の頃に親に連れられて観戦したのが選手になりたいと思ったきっかけだったと、インタビューなどで答えています。それは幼い頃だったり、中学生や高校生の頃だったりですが、オーバルを走る姿に十代の人間や子供が憧れるのは当然でしょう。けれども、多くの大人たちがギャンブルをする光景を見て、同じように自分もギャンブルをやってみたいと思う子がどれだけいるでしょうか。

問題の核心はここなのです。

笑われるかもしれませんが、こんな光景を年甲斐もなく想像してしまうのです。
例えば、思春期の男の子でも女の子でもどっちでもいいですが、初めて訪れた場所でバイクレースをやっていた。よくわからないから何となく観ていたら、1着になった選手がヘルメットを取り、その姿がオーロラビジョンに映し出された。大画面の中にいるその選手は、長い髪を微風に揺らせているアイドル顔負けの愛らしい女性だった。
なんて・・・漫画みたいな話で申し訳ありません。でも、もし、そんな光景に遭遇してしまった思春期の子供たちは、この女子レーサーに何を感じるのでしょうか。憧れ?それとも他の感情?
ただ思うのです。きっと、その子たちの胸の鼓動は激しく波打っているのではないかと。いささかオーバーですが、そんな風景を思い浮かべてしまう自分も少し変かもしれません・・・・。

大抵の大人は、純真さを失えば失うほど成長することを知っています。ギャンブルも同じで、純粋に1人の選手に憧れていたのが、いつしかギャンブルの駒として見るようになってしまう。けれどもそれは、ギャンブルを「楽しむ」大人になった証拠でもあります。同時に、ギャンブル依存という転落への道を歩む可能性を持つことでもあります。
初めてオートレースを観た時、その傍らで車券を握りしめてギャンブル=賭博に興じている大人の姿は、子供たちや思春期の少年少女にどんな影響をもたらすのでしょうか。

Jリーグには多くの子供たちが観戦に来ています。詳しいことは知りませんが、スタジアムでtotoの販売はしているのでしょうか。しかし購入者の6割以上がネットなので、販売していたとしても少人数でしょう。大人も子供も若者も、純粋にサッカーを楽しみ応援に来ているのは間違いないようです。そこに「ギャンブル」の匂いはありません。

不覚にも全く知らなかったのですが、Jリーグ自体は「くじ」に関して一切関わっていないそうですね。逆にスポーツ振興センター側も、Jリーグの運営や日程などには関わることができないそうです。
「スポーツくじ」の在り方には多少なりとも疑問がありますが、この部分は健全だと言って良いでしょう。

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カイトアキラ

Author:カイトアキラ
もうすぐ老人と呼ばれる年齢になりました。
今までオートレース・ギャンブルについて書きましたが、今の日本の状況を考えると、たとえ影響力がなくても、もしかしたら若い人たちに響いてくれたら、という微かな希望を持ってブログを続けようと思います。
偏っていると感じるかもしれませんが、私は個人ですので、ご了承の程をお願いします。

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