この国の未来を考える

アベノミクスの後始末

アベノミクスのからくり、とは?

東京新聞の論壇時評で東工大教授の中島岳志氏が、吉田徹「時間かせぎの政治」(『世界』9月号)を解説しているので、その要点を引用します。


・・・(前略)・・・吉田が強調するのは、「期待値の操作」である。政策の当事者たちは「アベノミクスが成功しないのは、アベノミクスが不足しているからだ」と言い続ける。すると、景気回復の実感がない人ほど、いつかは自分にも恩恵が及ぶはずと思ってしまう。結果、「マイナスの実感があってこそ、それらは期待値へと転換される」。ここに安倍内閣が支持される逆説が存在する。・・・(中略)・・・
・・・(中略)・・・吉田は安倍政治の本質を「時間かせぎの政治」と論じる。アベノミクスが実現しないことによってこそ維持される政権は、「破局に向かう政治の『時間かせぎ』にしかならない。そんなことをしている間に、日本は体力を失っていく。本当は時間かせぎをしている場合ではない・・・(後略)・・・


この指摘に限らず、アベノミクスが〝ごまかし〟であることは多くの人が論じています。その中でもこの解説は、いまだに安倍政権の支持率が落ちないことを適切に述べていると思います。そして後半ではアベノミクスへの対案としての提言を、井出英策の著書「18歳からの格差論 日本に本当に必要なもの」(東洋経済新報社)から見出して解説しています。私自身は書籍を読んでいないので詳細は省きますが、かねてから危惧していることを他の人も、やはり同じように感じているのだなと思いました。

リベラルでも保守本流でもどちらでも良いですから、アベノミクスの後始末の工程を提示する時期ではないでしょうか。もう遅いぐらいですが・・・。
安倍政権が永遠に続くわけではありませんし、悲願である「憲法改正」のためにアベノミクスという幻想で国民を騙しているに過ぎません。騙されている国民にも非はありますが、その正体をなかなか暴けない野党・リベラル側、さらにはマスコミの責任は重いと言わざるを得ません。

 

アベノミクスの結末

私は経済の専門家ではないけれど、物と金が循環しなければ市場経済が成り立たないことぐらいは理解しています。お金の流通量だけを増やしても、その金は大企業の金庫に入って株などに投資されるだけ。株で利益を上げるのは機関投資家と一部の金持ち。お金は物と一緒に流れてゆくのが基本のはずですから、これでは経済が良くなるはずがありません。
安倍政権は原発の輸出や武器製造に力を入れるようですが、これらが〝循環〟に役立つとはどうしても思えない。なぜなら日本が高度成長できた理由を考えれば、答えがはっきりしているからです。
家電や車などの、多くの人々の生活を向上させる商品を開発し、それを国内に限らず地球規模で循環させることができたからこそ、莫大な利益を上げることができたのではないでしょうか。そしてその利益から収められた「税」で、色々な社会資本の整備ができたのではないでしょうか。原発や武器製造が地球規模で循環し、多くの人々の生活向上に役立つ物でしょうか? 事故を起こせば原発がどうなるか、私たちはフクシマで体験しています。武器は「戦争」がなければ消費されません。このままでは日本は、まさしく「死の商人」になり下がってしまいます。そうなれば多くの人から〝恨み〟を買うのではないでしょうか。

安倍政権が撤退する時の日本経済は、おそらく相当混乱しているでしょう。格差が増大し、経済を是正するには相当な痛みを伴うことも予想されます。もしかしたら1990年代後半の韓国のように、IMF管理下に入るという事態を予想するのは馬鹿げているのでしょうか。

 

後始末の方法を提示する

今ここで最も必要なことは、国の在り方やどのような社会を目指すことより(もちろん大事なことですが)、アベノミクスからどのように建て直すか、その具体的な方法を提示することだと考えます。その政策に説得力があれば多くの人が幻想から覚めると思えるのです。残念ながら民進党の代表選では、そのような議論がされていないどころか、どうも国民の意識からずれているような気がします。まぁ私自身は、早く消滅するか分裂してほしいと思っているので、ある意味どうでも良いのですが。

3分の2という状況下では法律は通ってしまいますが、まだ選挙権を奪われているわけではありません。総選挙は必ずあるのだから、ひっくり返すことは可能なのです。アベノミクスへの対案とか対論など必要ない。完全撤退を主張して後始末の方法を具体的に示し、その中から一致できるもので野党は提携すれば良いのです。その後の社会を模索するのは安倍政権を倒してからでかまわない。
まずは「安倍政権を倒す」「アベノミクスからの撤退」ありきで、野合で言われようが政党として理念が違うとか、そんなことを考えている時間はないのです。安全保障に対する考え方が違うかなどは政権を取ってからやりあえばいい。その時こそ、安全保障を争点にして「信を問えば」良いのでは?

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Author:カイトアキラ
もうすぐ老人と呼ばれる年齢になりました。
今までオートレース・ギャンブルについて書きましたが、今の日本の状況を考えると、たとえ影響力がなくても、もしかしたら若い人たちに響いてくれたら、という微かな希望を持ってブログを続けようと思います。
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