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この国の未来を考える

あなたは、この国の未来をどう描いていますか?

「共謀罪」が成立したけれど・・・

 正式名称・組織犯罪処罰法改正案、いわゆる共謀罪が強行採決によって可決・成立しました。なんでも7月中旬ぐらいには施行されるとのこと。ずいぶんと早いですが、数々の疑問点や問題点を残しながらの運用となります。それにしても読めば読むほど不可解な法であることは間違いありませんが、その点に関しては、また後日にしたいと思います。少し勉強をして、この法律にどう対抗するか考えたいからですが、今回は別の側面から言及したと思います。

 

 安倍政権の傍若無人ぶりは今さらなのですが、共謀罪についてもこのような結果になることは予測できたことです。なにしろ衆参両院で与党に3分の2の議席を与えてしまったのですから、野党がどう反対しようが数の力で押し切ることができるのです。自民党はもともと民主主義が嫌いな政党ですから、議論を重ねることを望むのは、無いものねだりと言って良いでしょう。
 責任の一端が国民にあるのは明白なのですが、とはいっても得票率が四割にも満たない政党が六割以上の議席を占めてしまう選挙制度に問題があるのも確かです。しかし皮肉なことでもありますが、安倍政権および与党の暴走を止めて一気にひっくり返すことができるのも現在の選挙制度なのです。今年か来年なのかわかりませんが、衆議院選が行われることは確定していますから、投票の秘密は今のところ保たれているし、投票を強制される、または投票を妨げられることもないですから、総選挙では国民・市民の意志を示すことは可能です。それまでは共謀罪などという弾圧法に負けずに、我慢すべきことはして見返してやりましょう。

 

しかし民進党の執行部は何を考えているのでしょうか。どうして審議拒否をしなかったのか。数の問題はあるにせよ、野党をまとめることは可能だったはずで、国民の7割が加計学園や共謀罪について説明不足としているのですから、審議拒否という実力行使に出ても支持されたと思いますよ。これでは昔の旧社会党の方がましです。少なくとも戦闘力は遥かに上でしょう。
 邪推かもしれませんが民進党執行部は、何か弱みでも握られているのかなぁ? なにしろ公安を秘密警察のように使っているから安倍政権ですからね。

 

 

今どき開帳賭博なんて、暴力団でもやらない

 東京新聞・617日付け朝刊の「こちら特報部」では、共謀罪「賛成世論」の内実と題して、共謀罪成立に便乗したツイッターでの市民運動攻撃を紹介していました。アホらしいですが二つだけ拾いました。
「これからは国会前でデモしてる連中は共謀罪で逮捕できますよね?? 是非逮捕お願いします」
「早く共謀罪を適用して・・・」

 

 ネトウヨって本当にバカですね、この文面だけで条文を読んでいないことがわかります。あのね、おバカさんたち、国会前でデモをしても威力業務妨害にはなりませんよ。そもそもデモや公共での集会は、都道府県の公安委員会の許可を取ればいいのですから違法になりようがありません。国会前では具体的にどうしているのか知りませんが、もし逸脱した行為があれば今でも逮捕できるのですよ。まぁ、この法律を所管している法務大臣がまともに答弁できないレベルなのですから、法律を解釈する能力がネトウヨたちになくても当然ですが。

 

 共謀罪の対象として「組織的賭博開帳等図利」と「組織的な常習賭博」が入っています。しかも御丁寧なことに、競馬・競輪・競艇・オートレースの競争法違反になる、無資格競争行為も入っているのです。
 さすがに笑いました。ただでさえ公営競技の売上げが減っているのに、それらを対象とした開帳賭博をする者などいると思いますか? いわゆるノミ行為と呼ばれるものですが、これはリスクが大きいのです。なぜなら負けた人が腹いせに通報することが多いから、バブル期は盛んでしたが2000年以降はほとんど耳にすることはありません。
 さらにですが無資格で競争を実施する? はぁ? そんなことができると思いますか? 警察に知られずにどうやって競馬や競輪やオートレースや競艇をやるっていいの? しかもそれがテロリストや組織暴力集団の資金になるって・・・・、オメデタイと言うしかないですね。そんなマヌケなテロリストや暴力団がいたら是非見てみたいものです。

 

 常習賭博としては「違法カジノ」や「ゲーム賭博」がありますが、確かに時々摘発はされています。まぁ計画段階で摘発できるに越したことはないでしょうが、もう地方ではほとんど見かけないし、大都市ぐらいにしかありません。けれどもこれも通報(タレコミ)が主ですから、むしろできてから摘発した方が確実ですけどね。本物のテロリストだったらこんなリスクは犯さないし、暴力団でもリスクの割には実入りが少ないので実質的には手を引いているのが現状ですよ。
 さらに言えば職場などで、例えば高校野球の勝ち負けを賭けの対象にすることがありますよね。大半は仲間内の遊びですが、これだって常習性を認められれば違法になるのです。しかも損をした人間がチクれば、本人は自首したことになって罪が軽減される。もし気に食わない相手いたら、そうやって嵌めてしまうことも可能なのです。これって100%「一般人」ですよね? 対象になっている277の犯罪の条文を読んでください。一般人には関係ないというのが「ウソ」だということが理解できますから。

 

 

なぜ経済事犯の多いのか?

 外為法が、なぜテロの実行に関する法律に括られるのか理解できません。一応条文上は、国際的な平和および安全の維持を妨げることとなる無許可取引、特定技術提供目的の無許可取引などとなっています。しかし判断するのは基本的に警察ですから、想定している取引が罪に問われないか、その度に確認しろということなのでしょうか。まるで役所の許認可みたいですね。
 その他資金源として実に101もの犯罪を対象としていますが、詳しくは御自分で調べてください。付け加えると618日付けの東京新聞では、「自由な経済活動を萎縮させる」と企業法務に詳しい弁護士が警鐘を鳴らす記事が掲載されていました。

 

しかし私が憂慮するのは別の問題です。それは、ライバル会社を蹴落とすために警察と癒着する企業が出てくる可能性です。要するに、ある事ないことを警察に御注進してライバル会社の企業イメージを貶める。そこには賄賂が蔓延り、天下りや再就職先の斡旋という便宜も考えられる。これは、一部の企業や人間たちだけが警察と組んで利益を得ようとグループを形成する構造です。
 なんか、どこかで見た光景ではありませんか? そう、加計学園や森友学園の構造と同じです。これを国家で見れば中国やロシアということになるのですが、公平・公正な競争が自由にできなくなることは、実質的な意味で市場経済が崩壊し、国家の管理に置かれることになるのです。別の言い方をすれば「賄賂がすべての腐敗した社会」です。

 

もう一つ言及しなければいけない点は、対象法がこれだけ多くては警察の人員は足りないという現実です。となれば実績を上げるためには、密告や通報が主力になるのは歴然としているのです。
 では、その場合どんなことが起きるのか。例えば前述した賭博のケースでは、見逃してやるから協力者になれとか、市民運動に加わってスパイになれとか強要されることです。市民を「協力者」という名で、監視の代行をさせて密告や通報を促す。その見返りは、おまえだけは見逃してやるよ、という甘言ですが、それも警察の意のままなのは間違いありません。この問題については、いずれまた言及します。

 

 

民主主義国家としては〝後進国〟になってしまった「この国」

 ソン・ガンホ主演の「弁護人」という映画を最近になって観ました。人権派の弁護士として民主化運動や冤罪事件に取り組んだ、故・廬武鉉元韓国大統領の若き頃をモデルにした映画です。内容は省きますが、舞台となっている時代は1980年代初期です。日本人でも多くの人が知っている「光州事件」が起きた頃でもあります。
 当時の韓国では反政府活動に対して厳しい弾圧が行われていました。例えば大学生に対しては副業の禁止や卒業制限があり、民主化運動に関連した者は逮捕後に強制的に軍隊に入営させました。その際に密告やスパイを奨励していたのです。しかもこれらの行為を「緑化事業」と政府は称したのでした。さらには非常戒厳令の拡大措置の一環として、失業者やホームレス、犯罪者や学生運動家や労働運動家などを逮捕して、悪名高き「三清教育隊」に強制的に入れ、過酷な訓練と強制労働をさせたのです。逮捕者は約4万人と言われていますが、中には死亡した者もいます。
 しかし現実は運動をしている人だけではありませんでした。戒厳令下とはいえ日常生活がありますから酒を飲んで酔ってしまうこともあります。そんな、たまたま寝込んでしまった人がホームレスと勘違いされ、三清教育隊に放り込まれてしまった例もあったのです。まさしく「一般人」のはずなのに。

 

 1980年代の全斗煥政権下の数々の弾圧は、1988年の民主化以降に少しずつ明らかになってゆきました。特に注目すべきは「国家保安法」違反での冤罪が多いことです。この国家保安法は治安維持法をモデルにしたといわれており、典型的な思想弾圧法なのですが詳細は省きます。ちなみに現在でもこの法律はありますが、さすがに運用は慎重になっているようです。

 

 1980年代は私が20代だった頃です。軍事政権下の韓国がどのような社会かは、ある程度は理解していましたが、光州事件の映像がほんの少し流れた時は同世代の若者たちが命懸けで戦っている姿に胸が打たれました。彼ら彼女らと比べて自分は、いったい何をやっているのかと情けない気持ちになったことを今でも覚えています。けれども同時に、日本に生まれて良かったと思ったのも事実です。韓国の人には申し訳ないですが、言論の自由があり、兵役も拷問もない社会で良かったと心から思ったのです。だからこそ私は、暴力を用いずに民主化を実現させた時は心から喜びました。同時に、なんて凄い国民なのだろうとも思いました。
 余談ですが、たぶん若い人たちは知らないと思うので書き加えますが、1970年代から1980年代にかけて、少数でしたが韓国の民主化に力を添えた日本のジャーナリストたちがいたのです。彼らは積極的に実態を伝えました。ある記者などは当時のKCIA(韓国情報部)にマークされていたほどです。

 

 けれども・・・・まさか21世紀の日本が、当時の韓国に近づくような事態になるとは夢にも思いませんでした。もちろん共謀罪は治安維持法や国家保安法とは違います。しかし思想の自由や良心の自由を侵す危険性が限りなくあるのは否定できません。これに裁判の非公開(軍事法廷)が加われば拷問も可能になるのです。自民党の憲法改正案には軍事法廷が明記されていることを指摘しておきます。
 現在のところは弁護士の接見ができますから、肉体的な拷問があればすぐに発覚しますが、もしこれに制限が加えられたら恐ろしいことになるのです。その辺りは「弁護人」を観てもらえば理解できるでしょう。

 

 共謀罪が施行されても今のところは1980年代の韓国のようなことにはなりません。しかし監視をしっかりとしていないと警察・検察は必ず暴走します。裁判所もあてにはなりませんから、接見の制限や裁判の非公開を自民党が言い出したら要注意です。この連中は、とにかく弾圧したいのですから。

 

 もしかしたら日本人は、自由や人権のために〝権力〟と戦うことを歴史上で初めて試されているのかもしれません。苦しい闘いになることは間違いないですが、希望がないわけではありません。そうです、隣国である韓国の人々から学べば良いのです。徹底した非暴力で権力と戦う方法と精神を。それは何よりも、あなたや君や私たちが、人間らしく生きることに繋がってゆきます。だからこそ私は問いかけます。あなたは、この国の未来をどのように描いていますか?



弁護人 





 

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Author:カイトアキラ
2019年は強権国家への道を阻むことができた最後の年だったと、20年後や30年後に言われているかもしれません。もっともその時、日本という国家または日本人という民族が存続しているのかわからないけれど。
今夏には参院選があり、同日選も取り沙汰されています。ここで、少なくとも参院選で与野党が逆転しなければ「安倍独裁」が冗談ではなくなるでしょう。けれども野党の動向を見ていると心もとないと言うしかありません。しかし諦めたらそれで終わりです。微力ながら発言を続けていきます。

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